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内観レポート記事をご掲載頂きました

この度、中国工場スタッフ張秀嬋が年末年始 に体験した内観レポートを

瞑想の森内観研修所さまのFacebookにてご紹介いただいています。

出典:瞑想の森内観研修所様 Facebook

2018年1月17日

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日本の企業で働く中国人の張秀嬋さんが、瞑想の森内観研修所での内観体験を社内でレポートして下さいました。
日本語が堪能な外国の方が一週間の集中内観をされるのは大変貴重ですので、御本人の許可を得て以下に記載いたします。
中国語版も次回ご紹介いたします。
海外に内観が広まる一助にならんことを願います。

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集中内観レポート
2017年12月28日~2018年1月3日

日本のお正月の休みを利用し、社長と一緒に一週間の「集中内観」を参加しました。
「内観」という話は最初牡丹から聞きました。社長からも何回おススメしたことがありますので、せっかく日本に研修するので、今回のお休みで体験しに行きました。内観については下記通りです。

①「集中内観」とは日常のあらゆる情報を遮断します。もちろん、電話、ラジオ、本とか全部するのはだめです。また内観者と話しのもだめです。
朝6時起床、夜9時就寝、1日15時間には内観しています。
お風呂、お手洗い、食事中などいつでも内観しています。

②内観のテーマは下記の三つがあります。
1. していただいたこと
2. して返してこと
3. 迷惑をかけること
この三つのテーマで、年代区切って自分の身近な人を調べます。昔から今までについて、3~4年ずつ年代を区切って調べます。

③調べる対象は母からです。
私の順番は「母→父→兄→姉(兄の奥さん)→弟→友人→親戚→会社の同僚→父→母」です。

④毎日は7回の面接があります。1回の面接は3~5分ぐらいです。面接するときには面接者は屏風の前にお礼をしてから屏風を開けます。開けてから、面接者は内観者は「ただいまの時間、どなたに対して、いつのご自分を調べてくださいましたでしょうか。」と質問します。内観者は上記の問題を答えてから、次の時間に誰に対して自分のことを調べるとt伝えます。面接者は「ありがとうございました。」と結び、再度お互いにお礼をして屏風を閉じます。

下記の分は私の内観です。

1日目
まだ覚えていることは全部整理しておきました。それで、自分がまだ覚えていることは少ないなあと思います。一週間の面接は大丈夫かなあとちょっと心配していました。

2日目
一日中にずっと座っていました。眠くて、全身筋肉痛です。説明会の時に「寝ても大丈夫です。」と言われましたから、面接の問題点を全部調べて、メモして置いたら、しばらく寝ました。自分が楽な姿勢でも、15分ぐらいでずっと同じ姿勢で、全身すごく疲れました、夜になって疲れすぎてすぐ寝ました。だから、1㎡の大きさは本当に役に立つと思います。

3日目
午前中にはまだ少し眠いですが、午後になったら、すごく元気になりました。なかなか寝れなくなります。また、なかなか集中に内観できないことに対してちょっと不安になりました。夜の食事中に流した参考のテープを聞きながら、昔のことに対して、もう一回振り返して考えたら、昔のことはだんだんはっきり覚えるようになりました。思えだすことはそんなに多くないですけど、当時の気持ちまでも覚えるようになりました。不思議だなあと思います。内観のことが少しずつわかるようになりました。

4日目
内観のことが少しずつ理解できるようになると、昔のことも思い出せるようになりました。
自分を調べることも多くなりました。相手が「していただいたこと」ことが多かったで、自分が「して返したこと」は少ないです。「ご迷惑をかけること」も多かったです、それで、自分のことも責めるようになりました。

5日目
毎日食事中に流した参考テープは全部聞き取れないですが、5日目になったら、楽しみしていました。五日間の長い時間に、ずっと自分のことを調べるいるから、自分の気持ちも落ち着いている感じです。

6日目
最後の日にもう一回両親のことを振り返して自分を調べました。自分が甘すぎて、話した言葉が両親に傷つけることが分かるようになって、自己反省しました。ずっと両親に持つ怨みも一気に先生に話したら、逆に両親のことが理解できるようになりました。

7日目
最後の日に、皆全員座談会をしました。内観に来る動機と内観一週後の感想を発表しました。皆もそれぞれの悩みを持って、一週間後にも来る前の気持ちから変わりました。

実は今回の内観について、最初は半信半疑という気持ちで参加しました。自分が集中内観するのができるかどうかちょっと心配しています。一週間に携帯とテレビなど見えないのは私にとって、ちょっと大変だと思います。また、自分の過去を振り返して見るのは本当に自分の気持ちが変わりますか。出来れば過去のことを振り返してみないように。。これは私が今までの考えです。でも結果は予想より良かったです。来てよかったと思います。自分が振り返して思えないことを、ちゃんと調べて、過去を振り返して思うはそんなに大変なことは大変ではないと思います。今回の内観のおかげで、今の自分は幸せだと思います。今後、自分の考え方を変わって、相手の立場からも考えるように頑張りたいです。私のことを応援している皆さんにも感謝しています。今後私も他人のことを応援できるように頑張ります。一週間の内観で、感じたことが多いです。今後もこの気持ちを忘れずに前向きに頑張ります。

今後チャンスがあれば、もう一回行ってみたいです。
行くチャンスをいただきありがとうございました。
張秀嬋
2018-1-12

 

 

ヤフーニュースに掲載されました。

 この度、ジャーナリストで”中国人の誤解、日本人の誤解”の著者、ジャーナリスト・中島恵さんに弊社スタッフを取材していただいたコラムがヤフーニュースに掲載されました。

出典・ヤフーニュース 2017年11月27

 


ジャーナリスト・ 中島 恵
中国人は財布を持たない――。最近、急速なキャッシュレス化で、モバイル決済が主流となり、中国の都市部では現金を持たない人が急増している。最近、日本のニュースでもときどき流れる話題なので、この事実を知っている人も増えているだろう。

そんな中、友人の会社に1人の中国人女性が10か月の予定で研修にやってきた。彼女は果たして財布を持ってきたのか? 日本で財布を使ってみて、どんな気持ち? 興味津々で取材してみた。

大阪・東京などに拠点がある刺繍メーカー、ゴーダグループ。同社では2年に一度、中国にある同社の工場から研修生を受け入れている。中国工場と日本オフィスとのコミュニケーションを円滑にし、言葉だけでなく日本の習慣や日本人の考え方を学ぶことを目的としているが、「日本人社員にとっても、海外からやってきた人をもてなすといういい勉強になる」(同グループ、合田陽一社長)からだ。

これまでに4人の研修生を受け入れ、今回は5人目。ニックネームは「おせん」さん。本名は秀嬋というが、嬋の字が蝉(せみ)に似ているので、当初は「おせみ」という案もあったそうだが、虫の名前はやめようということで、「おせん」さんに。中国人は同じ姓が多いので、社員に親しみが湧くニックネームをつけているとのこと。


そんなおせんさんは1989年生まれの28歳。広東省にある深せん工場の生産部で、日本からの発注を現場に伝える仕事をしていた。アニメを見て日本語に興味を持ち、約2年間勉強して同社に入社。研修制度に応募して来日を果たしたが、来日に当たり新しく用意したもの。それが“財布”だ。

ネットで買ったシンプルな長財布
中国では2014年ごろから急速にスマホが普及し、15年ごろからは銀行とひもづけし、スマホのアプリで決済できる機能が爆発的に広まった。なので、中国で現金で支払うのは海外からの旅行者やスマホを持っていない高齢者くらいだ。おせんさんもスマホ決済を利用していたので、この1年以上、現金を持ち歩く習慣がなくなっていたが、日本に住むことが決まって、早速財布を買ったという。

といっても、デパートにショッピングに行くわけではない。中国人は何でもスマホで購入するのだ。おせんさんはいう。

「日本に来る1週間くらい前にネットで探して買いました。シンプルで飽きないタイプがいいかなと思ったので、これにしたんです。価格は27元、日本円にすると480円くらいですから、とても安いですね。気に入っています」

グレーの長財布で、紙幣と硬貨を別々に入れられるタイプ。カード類もたくさん入れられそうだ。財布の中に入れているのは中国の現金と日本の現金、それに中国の銀聯カードなどだという。

中国の銀聯カードはデビットカード機能がほとんどで、これまでは現金の代わりに銀聯カードで支払いをする中国人が多かったが、それもスマホ決済に移行し、カードそのものを持ち歩かない人も増えてきた。

そんなキャッシュレス社会からやってきて、日本で現金を使う生活はどんな気分なのだろうか?

「そうですね……。現金は目に見えますけど、使うとだんだん少なくなっていくのがわかります。ちょっと寂しい気持ち……かな。それに、外出するときに財布の中にお金が入っているか確認しなければなりませんので、少し不便だと感じることもあります」

スマホの中のお金はただの数字
なるほど。確かにお金はどんどんなくなっていくのがわかる。日本人にとっては、お金が少なくなったら降ろして補充するのが当たり前なので、そういう意識はあまりないだろう。

私は新著『なぜ中国人は財布を持たないのか』の中で、来日した中国人観光客が、日本の店舗ではまだあまりスマホ決済できないところが多いことに驚いた話を書いているが、お隣の国なのに、お金ひとつとっても意識の違いは非常に大きい。

ただし、現金主義の日本にもいいこともあるようだ。彼女はこんなこともいっていた。

「現金は自分のお金だな、と感じるのですが、スマホの中のお金はただの数字、無味乾燥だと感じます。現金のほうが、もっと大事に使わなくちゃ、という気持ちになりますね」

スマホ決済は確かに便利だ。今後、日本でもキャッシュレス化は広がっていくだろう。だが、急速に便利になった中国から日本にきた彼女が、お金のありがたみを実感していることに、私は少しほっとした。

ちなみに社長の合田氏は、財布を持った彼女に「日本人にとってお金は単なるモノではなく神聖で大事なものなので、きれいに並べてお財布の中に入れること」と教えてあげたという。おせんさんの研修期間は来年8月まで。中国の南部からやってきたので「海と雪を見てみたい」というのが彼女の小さな夢だ。

Emby 雑誌Oggi掲載情報

Oggi9月号の別冊に弊社オリジナルブランド「Emby」の商品が掲載されました。

秋のウエディングへ向けたオーダーを頂いております。

ホームページ、オンラインストアへぜひお立ち寄りください。

 Emby掲載 Oggi
 ホームページ http://emby.jp/
オンラインストア http://shop.emby.jp/

Bplatz5月号に社長インタビュー掲載

大阪の中小企業情報サイトのビジネス情報紙「Bplatz」5月号に社長インタビュー記事が掲載されました。

Bplatz
web記事はこちら。http://bplatz.sansokan.jp/archives/6628

サブタイトルは、「ジワジワビリビリ社長に響く言葉」。

   豪華なる
第一流の
刺繍をば
衆に広めて嬉しがらせる
行の頭の文字だけを読むと、、、、

「ごうだししゅう」です。

近代縫製新聞掲載記事

近代縫製新聞にゴーダグループの深圳志専刺繍有限公司の記事が掲載されました。
5S活動の事なども書かれています。

近代縫製新聞

トイレ掃除で中国人社員を変えた日系工場の奇跡

ジャーナリスト・中島恵

「御社のトイレには入りたくない」
お客の一言に奮起した広東省の日系企業

001

 「もし5S活動がうまくいかなかったら……自分は会社を辞める覚悟です!」

 

今春、中国広東省深セン市にある日系刺繍メーカー・深セン志専刺綉(以下、志専刺綉)副総経理の安強氏は、全社員に向かって、大きな声でこう宣言した。「5S活動」とは「整理・整頓・清掃・清潔・しつけ」の5つを行うことで、国内はもとより中国の日系企業でも基本中の基本となっているが、同社ではこれまで徹底してこなかった。しかし、ある小さな出来事がきっかけとなり、安氏は「やはり、5S活動をしっかりやらなければダメだ」と強く実感したという。

その出来事とは、同じ広東省にある別の日系企業・東莞田中光学科技(以下、田中光学)の社員が同社を訪問したときのこと。双方の社員数人で食事をしていたとき、志専の社員が「弊社の工場を見ていかがでしたか。率直な意見を聞かせてください」といったところ、田中光学側から「社内が整理整頓されていない。特にトイレが汚い。御社のトイレには入りたくない」という辛辣な声が次々と飛び出したのだ。

事実、同社では刺繍に使う糸が散乱していたり、書類の整理もきちんとできていなかったが、同じ広東省内の日系中小企業、しかも同じ中国人から感想を言われた社員たちは、驚くと共にメンツを傷つけられ、恥ずかしい気持ちになった。

生産管理を担当する王愛霞氏は、「正直な意見にびっくりしました。と同時に、私たちみんな、俄然やる気が出てきたんです」と話す。これまで他社の工場を見学する機会はなかったが、安氏らと共に田中光学を見学してみると、塵1つ落ちていないだけでなく、工場の隅から隅まですべて雑巾がけしてピカピカになっており、そのあまりの違いにショックを受けた。田中光学は5S活動が完璧なだけでなく「6S活動」(整理、整頓、清潔、清掃、躾、安全)にも取り組んでおり、社員の目が生き生きと輝いていた。大いに刺激を受けた志専の社員たちは、「自分たちも変わらなくては……」と心に決めたという。

今年5月、安氏を中心に「5S委員会」を設立。毎朝8時から20分間、掃除を始めた。事務所のファイルの整理から開始し、特にトイレ掃除は安氏を中心として念入りに行った。最初のうちは嫌々やっている社員もいたが、きれいになっていくと段々気持ちがよくなり、いつの間にか社員たちが率先して掃除を行うようになった。

中国広東省に進出する日系刺繍メーカー・志専刺綉では、中国人社員が毎日自発的に掃除を行うようになった。

 

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本格的に5S活動を開始してから約半年。今では来社した取引先の人々などから「工場の中がきれいですね」と褒められるまでになった。総経理の高橋元氏は、「社員たちの意識がかなり変わりましたね。5Sを行うことによって『ここは自分たちの大事な工場なんだ』という意識が以前より強くなった気がします」と語る。

 

同社の中国進出は古く、今年で丸30年になる。もともとは刺繍製品を企画・販売する中小企業として大阪で起業したが、1980年代の急激な円高などが背景となり、85年に深セン工場を設立。以来、中国各地やバングラデシュなどに進出してきた。同工場では約120人体制で刺繍・ワッペン製品のOEM製造を行っているが、ファッション業界は流行の変化が早く、浮き沈みが激しい上、中国は年々コスト高になっている。安氏は「もっと社員の満足度を上げたい。士気を高め、会社をワンランクアップさせたい」との思いがあり、何か突破口を開きたいと考え、冒頭の出来事をきっかけに、業界の異なる田中光学の5S活動を学ぼうとしたのだ。

 

社員に笑われながらも1人でトイレ掃除
「5S活動」の精神を浸透させた総経理

同工場から車で約1時間半の場所にある田中光学は、スマートフォンに使用する赤外線カットフィルターなどを製造する企業。埼玉県に本社があり、2001年に東莞市に進出した。董事・総経理の石野千尋氏は、2011年から2度目の赴任中だが、赴任してすぐに5S活動に力を入れ始めた。同氏の1度目の帰任後、社内でトラブルがあり、取引先からクレームが寄せられるなどの問題が発生して、赤字に転落した時期があった。

 「最初のうちは社員の誕生会をしたり、報奨金を出したりしてみたのですが、陰で『やくざの親玉』と陰口を叩かれてしまいました。小手先でどんなに褒美を与えたところで、社員の心はまったく動かなかったんです。悩んでいたとき、トイレ掃除を思いつきました。以前、著名な経営者の小山昇氏の著書で、トイレ掃除によって会社が変わる、という話を読んだことを思い出したからです」(石野氏)

石野氏は悩みながらも、毎朝たった1人でトイレ掃除を始めた。社員からは中国語で「精神病!」(頭がおかしい)と笑われたが、石野氏は決して掃除をやめなかった。黙々と掃除を始めてから約半年。「社長、私も手伝います」と、数人の社員が少しずつ手伝ってくれるようになった。1年経ってみると、全社員が自ら毎朝30分間、掃除をするように……。床や壁、どんなところもモップではなく自らの手で雑巾がけするという独特のやり方だったが、社員たちはついてきてくれて、全体のモチベーションが上がったという。

1年後に工場の生産性が4倍に、
いつの間にか赤字も解消していた

そして、なんと1年後には工場の生産性が4倍にアップし、いつの間にか赤字も解消した。今では前述の志専刺綉のように、会社見学にやって来たり、5S活動についてわざわざ相談に訪れる企業もあるという。

 同社に経営アドバイスなどを行っている東莞在住の改善アドバイザー・林徹彦氏は、掃除の効能をこう話す。

「掃除をすることで“気づきの心”を養うことができるのです。日本企業のモノづくりのすごさは、パート社員でも小さな異常に気づくという細部にありますが、それはやはり掃除など5S活動を行うことによって培われるもの。東京ディズニーランドでは雨の日でもベンチを雑巾がけすることで有名ですが、それは単なる清掃ではなく、ベンチに異常がないか、点検する意味もあるからです。

毎日雑巾がけをすれば、真近で見て、自分の手の感触で小さな異常を早期に発見することができます。石野氏の会社では、倉庫にある段ボール上のホコリまできちんと拭き取っていますが、ここまで丁寧な掃除の積み重ねが、社員全員の意識を高め、細かな異変や間違いも見落とさない仕事につながっているのだと思います。もちろん、掃除をすることでさっぱりし、精神的な健康も保たれますね」

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田中光学では、掃除した場所に担当者の名前と顔写真を貼りだすなど、「5S活動」における社員のモチベーションを高める工夫をしている

 

田中光学では他にも様々な工夫をしている。たとえば、誰がどこを掃除したのかを明確にするため、掃除した場所に担当者の名前と写真を貼り出すこと、データをすべてサイボウズに入れておき、紙は必要なときしか出力せず、机の上には電話とパソコンだけしか置かないことなどだ。

筆者が取材後、トイレを借りようとしたところ、廊下にはわかりやすくトイレの表示があり、すぐにわかった。通常、店舗などでしか見ない表示だが、石野氏によると「お客様にもっとわかりやすくしましょう」と社員が提案した改善の1つだったという。同社の経営企画部長、張夢林氏は「会社で掃除をするようになって意識が変わり、家庭でも掃除をするようになった。周囲が整理されていると頭も整理され、物事がスムーズに運ぶようになった」と話してくれた。

2000年代前半から、中国の中でも特に広東省は「世界の工場」という代名詞で呼ばれるなど一大生産拠点だった。特に広州に近い東莞や深センは、コンピュータ部品、自動車部品などの製造が盛んだが、リーマンショック後はじわじわと企業の撤退が相次いでおり、人件費の高騰、コスト高などもあって、有名になった代名詞は翳りを見せている。日系企業には、最近の株価暴落や経済指標の悪化、政治問題などの中国リスクを懸念し、他の新興国へ移転しようという動きもあるが、工場移転には企業としての戦略が伴わなければ失敗する。

深センが経済特区となったのは1980年だが、この35年間に日系を始め世界の企業がここ広東省に進出し、技術移転や人材教育に力を注いできた。先日、深センで働くある日本人駐在員が、次のように笑いながら話してくれたが、そうした面があるのは事実だろう。

「南アジアの工場に出張して深センに戻ってくると、ほっとするんです。中国の工場がいかにきれいで、結構人材も育っていたのか、と感じるんですよ(笑)。なんだかんだ言っても、日本人と中国人は似ているところがありますし、私たちが長年かけて教育してきたことが、ようやく根づいてきたのかな、と他のアジアの国を見るとよくわかるんです」

石野氏と林氏も「大手はすぐに工場を移転できるかもしれないが、中小にとっては簡単なことではないし、そんなことをしたら、これまでの努力が無駄になってしまう。海外工場に安さだけを求めるのはもう時代遅れ。規模の拡大ではなく中国のよさを見極め、この市場を大切にしていきたい」と話していたのが印象的だった。

マクロ経済指標ではわからない
中国ビジネスのポテンシャル

中国の日本人駐在員からは、よく「中国人が思うように働いてくれない」「中国人は気が利かない」「言ったことをすぐに忘れる」などの悩みが聞かれるが、志専刺綉や田中光学は、5S活動を実施することによって中国人が自覚と誇りを持つようになり、モチベーションアップにつながった、と話していた。

 こうした小さな取り組みの成功事例を見ると、日系企業にとって中国はまだまだポテンシャルがある地域ではないか、と実感する。実際、現場に足を運んでみれば、日本人駐在員の汗と努力の結果事業がうまくいっている企業では、中国人と日本人が強い信頼関係で結ばれていることがひしひしと伝わってくる。

中国は巨大国家ではあるが、マクロ経済の数値だけではわからない魅力もまだたくさんあるのではないだろうか。

●著者新刊のお知らせ

『なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか? 「ニッポン大好き」の秘密を解く』((中央公論新社、中島恵著、税抜き800円))好評発売中

春節に「爆買い」を繰り広げた中国人。彼らはなぜ、それほどまでに日本製品を欲しがるのか。商品やサービスなど物質面の豊かさだけではない。来日した中国人が驚くのは、日本の日常生活の質の高さである。日本人にとっての「当たり前」がまだ存在しない中国からやってきた人々は、来日して初めて、日本のよさに驚き、それぞれの「日本観」を書き替えて帰っていく。

中国人の日本への思いは「安心で、安全な暮らし」にある。大国になった半面、自国への不満や不信感が渦巻く中国人の心情は複雑だが、彼らの目に日本は「成熟した落ち着いた国」と映っており、この先、どれだけ経済成長しても、「日本の暮らしには決して追いつけない」というのが彼らの本音だ。

 本書は、ニュースとして報道されない中国人の日常や生活実態を丹念な取材で解き明かす一方、中国人の目から見た日本を紹介することによって、日本人が日本を見つめ直す材料をも提供する。

出典(ダイヤモンド・オンライン) 2015年11月26日

Topに聞く ゴーダEMB社長 合田陽一氏

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刺繍やワッペンなど二次加工を専門に手掛けてきたゴーダEMBで今年4月、先代から社長のバトンを引き継いだ。二次加工でいち早く海外に進出し、今年設立30周年の深センなど中国のほか、昨年はバングラデシュにも工場を設立、ファッション業界の変化に素早く対応してきた。技術や企画力を生かして、雑貨や小物分野の開拓も進めている。(井上真央)

1937年の創業から、刺繍やワッペン、ニードルバンチ、レーザーカットなどファッションの二次加工を専門にやってきました。製品に施す二次加工は、縫製地の変化に敏感に対応する必要があります。当社も今年30周年をを迎えた深センを皮切りに、蘇州、青島、南寧と生産拠点を広げてきました。

14年にはアパレルのASEAN(東南アジア諸国連合)シフトに伴い、バングラデシュにも工場を設立、ボリュームゾーン向けを中心に生産が始まっています。ASEANには日系の二次加工業はまだ少なく、開拓の余地が大いにあります。ベトナムでもホーチミン近郊の協力工場をベースに可能性を探っているところです。

一方で中国の拠点では、高付加価値化が進んでいます。二次加工は装飾だけでなく、タグやネームなどブランドの信頼性にも関わる重要な部分。特に欧米ブランドでは、品質に加えコンプライアンス(法令遵守)も重視する企業が増えており、当社の技術力や信頼性を発揮できるでしょう。

加工技術も確立しており、中国のどの拠点でも、当社が得意とする立体刺繍や複合加工など複雑な加工が可能です。新しいバングラデシュ工場への技術指導も、中国からエンジニアを向かわせました。今後ASEANの生産基盤を強化する方針ですが、中国のノウハウを活用して変化の厳しい業界の動きに、低コストで素早く対応していきたいと考えています。

現在はアパレル向けが中心ですが、今後はバッグやアクセサリー、雑貨など異業種分野を拡大したいと考えています。今も一部、中国でバッグの縫製を手がけていますが、雑貨業界はまだまだ“ブルーオーシャン”(未開拓市場)。自社でもグループ会社のジー・トライで、昨年から刺繍をふんだんに使ったライフスタイル系雑貨ブランド「エンビー」を始めました。今後は、雑貨系の合同展示会に出展するなどして、新しい取り組み先との接点を増やしていきます。

今はネットや製造技術が発達して、個人の物作りの可能性が広がっています。ファッションでも、規模は小さくてもこだわった面白い物作りをしているデザイナーブランドがたくさんあります。当社は国内にも、複数の協力加工場を持っていて、小ロットの対応も可能です。既存の顧客はもちろん、「刺繍をやりたいけど、どこでやればいいか分からない」といった人たちに、当社の差別化技術を活用して欲しいと思います。

中国進出30周年深セン工場で式典開催 ゴーダEMB

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服飾加工のゴーダEMBでは11月20日、中国進出30周年の記念式典を深センで開いた。同社は85年、刺繍業界では中国進出第一号として香港に現地法人を立ち上げ、深セン工場を設立。それから上海、青島、南寧と生産拠点を広げてきた。進出当時の従業員など関係者のほか、中国グループの社員など約250人が集まった。あいさつで合田實前社長は、関係者に感謝の意を示すとともに、「当社の中国進出は現地の刺繍業に革命的な影響をもたらしたと言われてきた。今後の発展には、さらなる企業努力が必要」と、決意を述べた。
同社は今年創業78年を迎える服飾加工メーカーで、14年にはバングラデシュにも工場を設立した。ファッション向け加工のほか、グループ会社で刺繍雑貨ブランドやワッペンを販売するなど、雑貨・資材用途も広げている。

Emby 繊件新聞掲載情報

昨日の繊研新聞にG-tryのオリジナルブランド「Emby(エンビー)」についての記事が掲載されました。新しい商品である手刺繍のチャームもオンラインにて販売になりましたので多くの人に見ていただければと思います。

Emby 掲載記事

ホームページ http://emby.jp/
オンラインストア http://shop.emby.jp/